「早くしなさい!」
「何度言ったらわかるの!」
私がついつい子ども達に向けて言ってしまう言葉です。
だいたいの育児書にNGワードとして挙げられていますよね。
でもね、わかっちゃいるけど、つい言ってしまうのですよ涙
自分だって言われたら嫌な言葉なのに……どうやったら、この言葉を使わずに過ごせるようになるのだろう?
今回は【犯罪心理学×子育て】という興味深い組み合わせで書かれた本をご紹介いたします。
ぜひ、最後まで読んでみてください♪
- 子どもへの言葉かけ、接し方に自信がない
- 子どものSOSサインを知りたい
- 今後どう心がけていけばよいか具体例を知りたい
子どもへの言葉かけに悩むママに。本と著者の紹介

今回ご紹介する本はこちらの「犯罪心理学者が教える 子どもを呪う言葉・救う言葉」です。
【犯罪心理学×子育て】という組み合わせ、そしてちょっと悲し気な表紙が目を引きます。
著者は、犯罪心理学者の出口保行先生です。
著者・出口保行 先生ってどんな人?
本の著者略歴によると、このように書かれていました。
東京学芸大学大学院を修了後、国家公務員上級心理職として、法務省へ入省。
全国の少年鑑別所、刑務所、拘置所で犯罪者を心理学的に分析する資質鑑別に従事。
心理分析した犯罪者は1万人を超える。引用元:出口保行(2022). 犯罪心理学者が教える 子ども呪う言葉・救う SBクリエイティブ株式会社
テレビ番組や報道番組の解説にも出演されているので、見たことある人も少なくないのではないでしょうか。
出口保行先生の出演されているYouTube動画もありました。
これからご紹介する「犯罪心理学者が教える 子どもを呪う言葉・救う言葉」の内容が抜粋されています。
先生の語りがとても聞き取りやすくて、理解しやすいですが、もう少し詳しく知りたい方はぜひ本を読んでみることをおすすめします。
それでは、本の紹介をはじめます。
本に書いてある内容とは?
犯罪や非行に走ってしまう人の背景には、どのような家庭環境で育ったかという問題が大きくかかわっているそうです。
日々、子育てをしている中で、私たち親がついつい使ってしまう言葉、ありますよね。
「みんなと仲良くしなさい」
「早くしなさい」
「気をつけて」
「何度言ったらわかるの」
これらの言葉、今まで一度も使ったことのない人っていないんじゃないかと思います。
親としては、子どものことを大切に思って使っているのですが、子どもの受け取り方次第で、「呪いの言葉」となっているかもしれません。
この本には、一万人を超える犯罪者・非行少年の心理分析を行った出口先生の経験をもとに、いわゆる「子育ての失敗例」を挙げて、私たちがより良い親子関係をどのように築いていくべきか、また、子ども達にどのような言葉かけをしていけばよいのかがまとめられています。
本から得た学びで、子どもへの言葉かけに変化を。

子どもの受け取り方は案外わからないものだ
この本を読みながら、私がよく言う「早くしなさい」という言葉かけをしている時をふり返ってみました。
どうしてそういう言葉かけになったかというと、全ては子どものことを大切に思っているからなんです。
「今ちゃんとやらないと、未来のあなたが苦労するから」
そういう思いが強かったと思います。だけど、子どもからしたら、余計なお世話とか、ただのプレッシャーだとか、そう感じていたかもしれません。
よく子育てには、忍耐力が必要だといいますが、もっと子どもを信じて、成長する姿を見守っていこうと反省しました。
子どものSOSサインを知ることができた

この本では、各章の冒頭にどのように犯罪をおかしてしまったかの参考例が挙げられています。
実はこの中に、親子のやり取りで見受けられる子どものSOSサインが隠れています。
「部活を休みがちになった」「攻撃的な振る舞いをする」など。
子どものことを普段からよく観察することも大事だと書かれていました。
これは、出口先生のお父様の言葉で、ハッとさせられました。
「子どもは思っていることの1%も口に出せない。だから保護者や教師は常に子供を観察して、何か異変がおきていないか確認することが大切」
「子どもが助けてと言ったときは、すでに事態の深刻さは回復が難しいところまで来ている」
引用元:出口保行(2022). 犯罪心理学者が教える 子ども呪う言葉・救う SBクリエイティブ株式会社
では、これからどう心掛けていけばいいのか。
いわゆる「子育て失敗例」が取り上げられているこの本ですが、失敗から学ぶことがとても大切で、どう対応していけばよいのかも、ちゃんと明示されています。
例えば、「『早くしなさい』とただ言うのではなく、子どもが事前予見能力が育っていないことを知った上で、早くするべき理由をちゃんと伝えて考えさせることが大事」などです。
「早くしなさい!」
↓
「学校は8時半から始まるよね。15分前くらいには着いておきたい」
「学校から家までは15分かかるから、8時には出なくちゃね」
「さて、8時に家を出るためには、どうしたらいいかな?」
こんな感じでしょうか。最初は回りくどくて、面倒に感じるかもしれませんが、理由を説明することは成長の過程で必要なプロセスかもしれません。
さらに少年院や刑務所などで、犯罪者をどのように更生させていくのかも知ることができました。
「どんな人も更生できる」と書かれているとおり、私の子育ても、ついでに私自身も成長できると勇気がわいてきます。
子どもへの言葉かけで意識するようになったこと

出口先生の「犯罪心理学者が教える 子どもを呪う言葉・救う言葉」は、今まで出会った子育て本の中で、一番参考になったと言っても過言ではないくらいのおすすめ本ですが……
読書で大事なことはインプットしたことをアウトプットすることです。
子どもへの言葉かけを改善するべく、最近、私が心掛けていることをご紹介したいと思います。
- 子どもの話を目を見て、よく聞くようになった
- 夫婦で子育てに対する共通認識、決まり事を話し合った
- 今までの習慣を変更する時は、必ず理由をちゃんと説明して、宣言する
- 毎日、短時間でも子どもとスポーツする時間を作った
もちろん、うまくいかないこともたくさんあるし、ついついNGワードを使う日もあります。
だけど、この本のおかげで、自分の言動をいちど客観的に見て「どうだろうか?」と立ち止まって考えられるようになりました。
一人で考えても分からないことは、夫や家族、幼稚園の先生、子育て相談室の先生に積極的に意見を求めるようになりました。
子育てが孤育てにならないように、これからも気をつけていきたいと思います。

まとめ
今回は、出口保行先生の著書「犯罪心理学者が教える 子どもを呪う言葉・救う言葉」をご紹介しました。
子育ては、難しく感じることがたくさんあります。呪う言葉ではなく、救う言葉かけができるように心掛けていけたらいいですね。
子どもを大切に思っている親の気持ちがちゃんと伝わっていれば、親子の信頼関係が良好に築かれると思います。
子ども達の笑顔があふれ、温かく、明るく、楽しい家庭になるように、祈っています。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。次の記事でお会いしましょう!